7月に暫らくぶりに上海を訪れた。
そこはもう中国ではなく(人民さえいなければ)、数年前とはまったく違う都市へと変身しており、まるで浦島太郎が現代へタイムとリップしたと錯覚するほど発展していた。
今回は旦那さんが上海駐在のH妻とその娘みーちゃんを連れて上海へと行ってきた 。
一番驚いたのは人民が「サービスとごめんなさいを言う」点だった。
*7月20日 雨
日本アジア航空で上海浦東国際空港に到着。
空港には上海在住のH夫が手配した送迎車が待っているはずだが、なぜかH夫が到着口に立っていた。
4人で一路ホテルのある旧フランス租界瑞金飯店(ルイジンホテル)へ。
ここは上海の中心部にありながら広大な芝生庭園を持ち、アールデコが美しく広大な芝生の庭を持つ。
租界時代は三井財閥の迎賓館であり、チェン・カイコー監督なども撮影に使用している美しいホテル。
中国のホテルは一般的に客の出入りが厳しい(高級になればなるほど)。
特にこのホテルはバーが有名で上海中からスノッブな在上海外国人が集まるので夜は特にチェックがうるさい。夜は娘みーちゃんの希望により蛇料理へ。
南京西路1376号波徳曼(ポートマン)「小南国」
ここは上海家庭料理をとてもリーズナブルな値段で楽しめる。とても混んでいるので要予約。
みーちゃんは好き嫌いが無いのでとても助かる。
特に中華料理は好物で、台湾・香港と私の紹介したレストランを堪能している恐るべき7歳。
*7月21日 雨
H夫をチェックアウトさせ、住居としているホテルへ送る。
その後H妻、みーちゃんと私は観光スポット外灘(バンド)へ。
お昼は南京路の和平飯店(ピースホテル)の上海レストランへ。
ここはキレイだけど値段もリーズナブル、で美味い。
夜はH夫の会社関係者と食事へ。
社長が気を使って日本語通訳の中国人を上海滞在中手配してくれたが役に立たない。
私とH妻を見て日本人の認識が崩れたらしい。
食事は南京西路の四川レストラン、梅龍鎮酒店。
ここは観光客向けだが建築物は一見の価値あり。
100年以上の歴史があって租界時代を連想させる。
*7月22日 曇り
みーちゃんが「本場のパンダが見たい」というので上海動物園へ。
朝9時には手配した車とドライバーさんが正面玄関で待っていた。
中国人にしては時間厳守である。
ドライバーが動物園は2つあるがどっちに行くのか?と聞いてくる。
「パンダが居るのはどっち?」
もう一つはサファリパークらしいので上海動物園へ。
ここは東京ドーム2つ分くらいの広さがあり、園内をバスが走っている。
目的のパンダはすぐ見つかるが、上野動物園と違いギャラリーがいない。
それにパンダにちょこっと触れる。
かわいい。
昼は近所の食堂へ。1人約180円。
そしてH妻がアンティークを買いたいという事でアンティークショップへ。
上海でアンティークを買うなら政府経営の店が安心。
他は偽物が多いので。保税手続きもしてくれる。
夜はホテルのタイ料理レストランへ。
店内は程よく暗く客層はかなりハイクラス。タイ人ボーイが丁寧に説明してくれる。
みーちゃんがいるので辛さを控えてもらうよう注文。
正直言って上海でこれほど美味しいタイ料理を食べれるとは思えなかった、東京のタイレストランより旨い!(でも値段はそこそこ。東京と同じくらい。でもインテリアや雰囲気はゴージャス。)
*7月23日 快晴・非常に暑い
今日が動物園でなくてよかった。朝からとても暑い。
10時にはホテルをチェックアウトしてもう一つのホテルへお引越し。
『フォーシンズホテル上海』
ここはH妻のリクエスト。今年4月にグランドオープンしたばかり。
フォーシーズンズに到着したのは11時前、日本のホテルなら断られるのにさすがフォーシーズンズ!
「今到着したけれどチェックインは午後からでしょ?」
と聞くとフロントマンは
「いいえ、お客様が到着した時間がチェックインです」
とすぐに手続きをしてくれた。
ここでドライバーには30分だけ待ってもらい荷物は部屋に届けてもらいすぐスパ・マッサージ室へ予約に走る。
12時ごろ観光ツアーで『豫園』と言う浅草のような所へ。
みーちゃんが「千と千尋の世界だぁー!」と大はしゃぎ。
茶店で中国茶を楽しみ昼に北京涼麺を食べホテルへ帰る。
ホテルに帰ってビックリ!
大人には冷たいシャンペンサービスはあたりまえだけど、みーちゃん用にシャンパンの様にアイスボックスに入ったミルクと名前入りのチョコレートクッキーのプレゼント。
さすがフォーシーズンズ。
さっそく大人はマッサージ。子供を1人にできないので交代でみーちゃんをプールで遊ばせる。
マッサージは24時間対応、技術もさることながら設備も清潔。
夜はHだんなさんの会社社長の接待で広東料理。
社長曰く「ここのコックは最近香港から雇ったから美味い!」と言うけれど、香港の長い私にはバッテン。
その後H家族と上海サーカスを見学。
でも上海雑技団の方が数十倍も面白い。(雑技団はすぐチケットが売り切れるのでホテルのコンセルジュに頼むとベスト。)
夜『新天地』で夜遊び。
ここはまるで中国という事を忘れさせてくれる場所。
ジャズクラブやスターバックス、イングリッシュパブなど白人率が高く、カッコイイ男が多い。
*7月24日 快晴
ホテルの近所を散歩。
上海は靴が安く、スタイルもイタリア系が多い。
ホテルの近所には6件の靴屋を発見。
H妻は靴屋勤務だけに靴屋に時間をかける。
ついつい私も3足ほど購入。
ホテルに帰ってからは別行動。H妻とみーちゃんはH夫の迎えで歯医者へ向かう。
私は旧フランス租界へお散歩しながら疲れたので足つぼマッサージへ。
1時間でたったの900円、お姉さんもすばらしく上手で日本の某チェーン店など詐欺の様。
昼間のせいか客は私一人だけ、受付でお兄さんに
「昼寝かマッサージか?」
と聞かれたので昼寝に来るやつもいるの?
昼は屋台で簡単に済ます。
約80円で一汁一菜。
さて、問題は夕食であった。
グルメなみーちゃんのリクエストで北京ダックという事になった。
でもどこが美味しいか解らないのでコンセルジュに手配をお願いした。
私はホテルでは必ずコンセルジュを利用する。
彼らは殺人と人身売買以外なら絶対に『ノー』とは言わない。
彼らは北京ダックで有名な『全聚徳(ぜんしゅうとく)』の上海支店を紹介してくれた。
時間は7時30分に3人、内子供が1人居るので安全な席をリクエストした。
基本的にホテルではすべて英語で通す。その方が必ず待遇が良いからだ。
7時25分『全聚徳』到着。
予想通り満席で5組ほどウエイティングしていた。
英語でフォーシーズンズから予約した森重です。と伝えると「?」という顔をされる。
奥から出てきた頭の良さそうなお姉さんにもう一度英語で言うと
「今席は空をかたずけているので少し待て」
と言う。
椅子に座って5分も待っていると白人の団体7人がやってきた。
白人・・・「予約はないけどあそこが空いてるから座らせろ」
ウエイトレス・・・「プリーズ、プリーズ」
「おい!それは何なんだ!先に待ってるやつがたくさんいるだろう!」
人民が英語が解らないと思っているのか?
それに私たちはもう10分以上待っているのにまだかたずかないのか!
そこで先ほどのお姉さんの所に行って
「あんたさぁ、席かたずけてるってテーブルでも磨いてんの?」
と中国語でどなった。
お姉さんはそこで
「あんた誰?」
「あんたさぁ、英語理解できないなら最初からそう言いなよ、こっちは予約してんだよ。それもホテル通してんだからマネージャーに抗議するぞ!」
と言って受付テーブルを叩いたとたんお姉さんの顔色が変り、すぐ席が空いた。
席に着いてウエイトレスに
「すぐここのマネージャーを呼んで来て。接待員に問題あるから」
と言うとお姉さんは
「マネージャーは今日休みです」
ご飯を食べていたら携帯電話が鳴る。
H夫からだ。合流したいと言う。
H夫に今のいきさつを話すと大笑い。
食事後ぶらぶらとガーデンホテルオークラ(花園飯店)まで歩き三越でお買い物。
カシミアセーターのアンサンブルを5,000円でゲット!
ホテルに帰って、さっそくレストランでの事をコンセルジュに抗議する。
「あんなひどい対応の店を紹介するなら今後二度とフォーシーズンズには宿泊しないし、友人にも紹介はしない」
と話すとコンセルジュは『全聚徳』に厳重抗議をし、その結果を私に知らせると言う。
その夜、一枚のレターが部屋に届いた。
もうあのような事はない様にするとの内容だった。
*7月25日 快晴
帰国する日。
朝食にコーヒーショップに降りる。
入口で部屋ナンバーを言ったらお姉さんの顔がピクっと引きつった。
H妻・・・「うるさい客だと思われてんのよ」と苦々しく言う。
ご飯を食べていたら一人の女性がやってきた。
ホテルのマネージャーだと言う。
昨日の件を謝罪に来たようだ。
私が
「女性マネージャーは珍しいですね」
と言うと彼女は
「香港のホテルから引き抜かれた」との事。
そこで私が英語から広東語に切り替えたら彼女はビックリ。
暫らくテーブルで話し込む。
11時30分にチェックアウト。
もうドライバーは待っていた。
このドライバーさんは本当に仕事熱心で運転が上手で、子供が車酔いしないように始終注意をしてくれた。
インボイスを見ると今日の朝食がまだついてなかった。
日本人は正直者なので
「今日の朝食料金がまだついてないよ」
とフロントマンに言うと、
「いいえマダム、マネージャーからのご招待です」
さすがフォーシーズンズ!本当に対応に嫌味がない。
皆さん上海に行ったらフォーシーズンズが良いですよ。
部屋も広くてバスタブも深いです。パンも美味しいし、買い物も便利!
車に乗って1時間10分、浦東空港に到着。
最後にドライバーさんに100元のチップを渡そうとすると
「仕事ですから」
と何度も断られたが無理やりポケットに100元をねじ込む。
次の時も彼に頼もうっと。
空港ではJASカウンターは長蛇の列。
なんでもコンピューターが故障らしい。
ここでH妻は近くにいる職員に日本語で
「子供が漏らしそうなのよ、先にチェックインしてくれないかしら!」
と怒鳴りだした。
たしかにビジネス客ばかりで子供連れはいない。
そうするとファーストクラスでチェックインさせてくれた。
「子供使わないと損よ」
とH妻に教わる。
みーちゃんも
「そうそう、子供は便利よ」入国審査の後、なんと全員の靴の中まで調べる。
さすが中国。上海は今テレビや雑誌で一番紹介されているので興味の有る方も多いでしょう。
ベストシーズンは10月〜11月中旬まで。
なぜなら暑くもなく寒くもなく上海蟹が一番美味しい季節だから。
冬は東京より寒いです。
ホテルも古い建物では暖房も壊れている場合が多い上、お風呂のお湯の温度が不安定だったりとかなり悲惨な事もありました。
治安は観光客が行く所なら危険ではありません。
でも街灯が無い道も多いので、ブランドバッグ、大金を持っての夜の散歩は薦めません。
マッサージはお安くて、上手ですよ。
でも、エステティックは不衛生な店が多いのでホテルを利用しましょう。
交通は正直言って車天国です。
上海では車が人をひき殺しても罪にはなりません。だから平気で人に突っ込んできます。
歩道以外を歩くのは危険です。
上海は本当に元気になれます。
トラブルも多いですが、笑える事ばかり。
私は暫らく上海に通ってみようと思います。2,002年10月13日 By かおる